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諏訪子の話(下)

さぁ諏訪子の話もついに完結。
「東風谷 鈴」と言うオリジナルキャラを登場させてまで完成させた諏訪子の話。
前回からどう人々から信仰心を取り戻したのか、それは本分を読んで確認してください。
毎度のことながら誤字・脱字、それと話が繋がってない部分があるかもしれませんが、


もしそれでも読んで下さる方がいるのであればそのままお進みください










「さぁ、信仰を集めてこい。守矢よ」
 諏訪子は渋々その場から立ち上がり鈴の元に急いで向かう。
 それを見て不気味に笑った神奈子は何処かへと姿をくらました。
「あら、諏訪子様どうしたんですか?」
 息を切らしながら現れた諏訪子に鈴は子供をあやしながら心配をした。
 すると諏訪子はゆっくりと息を切らしながらも今起こった事を全て話す、鈴の顔が徐々に暗くなる。
「多分村人は貴方を頼って来るはずよ」
 諏訪子はそう推測すると鈴の肩にそっと手を置いた、彼女にはある方法を考えていた。
「いい、貴方は慌てずに村人に私を崇める様に言えば良いから」
「………はい」
 突然家の扉が強く叩く音が諏訪子と鈴の耳に届く。
「鈴、村の人たちが」
 鈴の夫が慌てながら部屋に入って来る。
 けれど諏訪子の言われた通りに慌てず、ゆっくりとその場に立つ鈴。
 そしてゆっくりと寝息を立てる子供をそっと旦那に渡す。
「今いくと村人の人たちに伝えて下さい」
 そう言うと子供の頬をそっと撫で、旦那の方に顔を向ける。
 旦那は少し困惑した様な顔をした、けれどすぐに悲しそうな顔をして鈴に微笑む。
「あぁ、分かったよ鈴」
「有難う、貴方」
 そう言って抱きあう二人を見て諏訪子はすぐに背を向けた。
 諏訪子の背後で襖が閉じる音が聞こえたので振り返ると鈴は着ていた服を脱ぎ、儀式用のはでやかな着物に袖をとおす。
「ゴメンネ、貴方に迷惑ばかりかけて」
 弱々しく言う諏訪子、けれど鈴はそんな諏訪子に笑って見せる。
「何言ってるんですか、ここまで育ててくれたのは諏訪子様ですよ、迷惑だなんてそんな思ってませんよ」
「けど、元々は」
 諏訪子は何かを言おうと口を開いたが鈴はその口にそっと自分の人差し指を当てる。
「あの事はもう気にしてませんよ、今は貴方が私のお母さんなんですからそんな顔しないで下さい」
 それを聞いて心の中にあった何かが晴れた様な感覚が諏訪子の身体に広がる。
「それじゃあ行きましょうか」
 そう言って鈴は襖を開けて村人の元に向かう、諏訪子もその後に続き歩く。
 玄関には大勢の村人が鈴が現れるのを待っていた。
「鈴様」
「東風谷様」
 そう言って拝み始める村人。
「いい鈴、これから言う事を村人に伝えなさい」
「はい」
 すると鈴は諏訪子の言葉を復唱する様に村人たちに伝え始める。
「「皆さん、これは『ミシャグジ様』の祟りです。」」
 それを聞いてざわめき始める村人。
「「けれど大丈夫です」」
 鈴の言葉を聞きざわめきがとまる。
「「皆さんで拝めばきっと『ミシャグジ様』のお怒りも収まるでしょう」」
 人々はそれを聞くとその場で鈴を拝み始める。
 諏訪子はそれを見て次の台詞を口にする。
「拝めるのは私ではありません、『守矢』と言う神です」
 けれど鈴はそれを口にはしない。
 不思議に思う諏訪子。
「ここでは力が足りません、今から祠のある池に向かいます」
 鈴の言葉に驚く諏訪子だったが鈴は諏訪子だけに聞こえる様な声で話す。
「ここよりはあの祠で言った方が信頼されやすいですよ、だからそれまでその言葉はとっておきましょう」
「う、うん」
 少し困惑する諏訪子だったがその言葉を聞き頷く。
 村人たちは急いで祠に向かい始める。
 諏訪子と鈴もその後に続く。
「鈴」
 鈴の旦那が子供を抱えながら鈴の名を呟く。
 そっと旦那の方を振り向き笑う鈴。
「その子の事お願いね」
「あ、あぁ」
「それじゃあ行って来るわね」
 そう言って鈴は家を出て行った。
 …………
 ………
 ……
 池のほとりではすでに何人かの村人が拝んでいる姿が鈴の視界に入る。
 けれど鈴が来たのが分かるとすぐに道を開ける。
 そして村人は鈴を拝み始める。
「ほら鈴、さっきの台詞を」
 諏訪子は鈴にそう言ったが鈴は口を開かず黙っている。
「……鈴?」
「皆さん、顔を上げて下さい」
 鈴の言葉に村人は顔を上げる。
「皆さんの気持はよく私に伝わりました、けれど私の力では『ミシャグジ様』のお怒りは抑える事は出来ません」
 村人たちに絶望が広がる。
「けれど安心して下さい」
 鈴はゆっくりと村人に向かって喋り始める。

 自分の口で、自分の言葉を。

「この祠には古くから伝わる神、『洩矢』の神が居ます」
 鈴が何をしたいのか良く分からなかったが次の言葉を聞き諏訪子には鈴が何を考えているか気付く。


「これから私はその神と融合し『守矢』として生まれ変わり、『ミシャグジ様』の祟りを静めます」


 村人たちから驚きの声が上がる。
「ちょ、何考えてるの鈴」
 慌てる諏訪子。
 けれど鈴は決心した様な顔で諏訪子を見る。
「今の人たちは言葉だけでは心まで変える事は出来ません。だから私が貴方と融合した事にして貴方に信仰心を返します」
「私はそんなの望んでない」
 諏訪子は怒鳴る。
「私は貴方が幸せに暮らせれば良いの」
 けれど鈴は諏訪子の言葉に耳を傾ける事はない。
 村人に背を向け池に向かって歩き始める。
「お願い鈴、やめて」
 諏訪子は鈴を止める為に飛びかかる。
 けれど諏訪子の身体は鈴を通り過ぎ地面に叩きつけられる。
 驚きながら諏訪子は振り返る。
 悲しそうに諏訪子を見て笑う鈴。
 村人たちはそんなん鈴の背中を見て必死に拝む。
「ほう、あの人間考えたな」
 突然神奈子が諏訪子の背後に現れる。
「お願い、今すぐ嵐をとめて」
 神奈子のスカートに抱きつく諏訪子。
「なぜ私がそんな事をしなくちゃいけない」
 不思議そうに首を傾げる神奈子。
「あの人間も消え、信頼も取り戻せて私には一石二鳥だが?」
「お願い、何でも言う事聞くから」
 そう言ってその場で体を崩し神奈子に言う諏訪子、けれど何も言わない神奈子。
「諏訪子様、今まで有難う御座います」
 鈴が大きな声で叫ぶ。
 村人たちは驚いたがすぐにまた拝み始める。
 諏訪子は鈴を見る為に振り向く。
「私は貴方に会えて本当に良かった」
 そう言って歩き続ける鈴。
 いつの間にか深さは鈴の肩まで来ていた。
 自然に諏訪子の目から涙があふれ出す。
 そして鈴は何も言わずに、池に顔を沈める。
強風と雨が村人たちを襲うがその場から離れる事も無く拝む村人の声はいつの間にか強風に負けないくらいの大きさになっていた。
 鈴が身を投げてから数分がたつ頃、徐々に風が止み始める。
 それを体で感じた諏訪子が神奈子を睨む。
「お願い、こんな国潰して」
 諏訪子の言葉に神奈子は耳を貸す事は無い。
 雨も弱まり、風が止まる。
 村人たちから歓声が起き始める。
 諏訪子はそんな村人を見て苛立つ。
「鈴が、鈴が死んだって言うのに何で喜んでるのよ」
 地面を何度も踏みつけ怒る諏訪子。
「死んじゃえ、皆死んじゃえば良いんだ。私から鈴を奪った村人なんて皆死んじゃえ」
 そして諏訪子は神奈子を見る。
「なんで嵐を止めたのよ、皆嵐で死ねばよかったのに」

 パン

 突然諏訪子の頬に衝撃が走る。
 余りにも突然だったのか諏訪子は神奈子に頬を叩かれてた事が分からなかった。
 何も言わずに神奈子を睨む諏訪子。
「お前はあの人間の気持を裏切ると言うのか?」
 その言葉に諏訪子は目を丸くして驚く。
「お前の言う通り嵐を止めなくても私は別に良かった、けれどあの人間は命を引き換えにお前に信仰心を返した。」
 そして神奈子は喜ぶ村人たちを見る。
「もし嵐が止まる事がなかったら村人たちはあの人間の事をどう思う?」
「………」
 何も言わない諏訪子を見て神奈子は言いたい事が伝わったと分かると背を向け歩き始めた。
「今後、あの人間の子は末代まで大切に育てられるだろう。私たちはそれをただ眺めていれば良いじゃないか」
 そう言うと神奈子は姿を消した。
 諏訪子は一度浮かんでくる事の無い鈴の沈んだ池を見てそっと呟いた。
「ゴメンネ、有難う」
 そして神奈子に続き諏訪子も姿を消した。
 …………
 ………
 ……
「それって完璧に神奈子様が悪人じゃないですか」
「なぬ!」
 早苗の言葉に神奈子はしかめ面をする。
「だって神奈子様が嵐さえ起こさなければその女性も死ぬ事なかったじゃないですか」
「だから信仰心を諏訪子に取り戻す為に」
 慌てる神奈子を早苗は嫌いな物を見る様な目で睨む。
「そうそう、アンタが悪い」
 突然諏訪子が口を開く。
「あ、諏訪子様起きてらしたんですか?」
「うん、余りにも懐かしい話しをしてたから起きちゃった」
 可愛げに笑う諏訪子を見て神奈子が立ちあがりながら指をさす。
「お前が軟弱だから私が手を貸したのに何で悪人になんなきゃならない」
「え、そう言う性格だからじゃないの?」
 諏訪子は笑いながら神奈子を挑発する。
「背中のしめ縄だって私に勝利したって喧伝するという目的でいまだに背負ってるんでしょ?」
「え、そうだったんですか?」
 早苗はそれを聞きさらに神奈子を睨む。
「ちょ、違う、あれは人々の『ミシャグジ様』に対する恐怖に対抗するため、脱皮を繰り返す蛇の姿を表現していてだな、勝利の喧伝はついでで」
 そこで神奈子は頭をかき始める。
「あ~も~、私がわる~ございました。」
 頬を膨らませながらその場に座り込みそっぽを向く神奈子を見て諏訪子と早苗は笑う。
「もう冗談じゃないですか神奈子様」
「そうそう、機嫌直しなさいよ神奈子」
「ふん、知らない」
 一向に機嫌を直そうとしない神奈子を見て諏訪子は早苗に耳打ちをする。
「なら今日はお酒好きなだけ飲んで良いですから」
「え、ホントか?」
 そう言って目を輝かして振り返る神奈子を見て諏訪子と早苗は笑った。
 それを見て神奈子は不思議そうに首をかしげた。
 …………
 ………
 ……
 あれから何世代も月日は流れた。
 時代も変わり、人々から神の信仰心が消えかかって居た頃。
「ふぅ~、最近人は神を何だと思っているんだ」
 神奈子はそう言って境内を歩く。
「最近は科学の進歩が激しいからね、もう神様なんて必要とされなくなったんじゃないの?」
 その横であくびをしながら歩く諏訪子。
「お前はそれでも神なのか?!」
 子供たちが遊ぶ守矢神社の境内で二人の神が言い合いをする。
 子供たちは二人の事をすり抜け走って行く。
 そんな中、一人の少女が二人の前で足をとめる。
 ふと二人はその少女と目が合った。
「幽霊さん?」
 薄緑の髪をした少女が二人に向かって口を開く。
 その少女を見て神奈子が驚く。
「お穣ちゃん、私たちの姿が見えるのか?」
「うん、いつも家の神社に居るから幽霊さんだよね?」
 諏訪子はそんな少女の頭に手を置いてゆっくりと撫でる。
「幽霊じゃないよ、このお姉ちゃんはね、貴方のお父さんが毎日拝んでる神様なんだよ」
 そう言って神奈子の紹介をした。
 それを聞き少女は不思議そうに首をかしげた。
「お父さんにでも聞いて来な」
 神奈子がそう言うと少女は「うん」と言って頷いて神社の方に駈け出した。
 それを黙って見る二人。
「けど驚いた、何世代も私たちの事を見る事も出来なかった東風谷の者にあんな子が出来るとわ」
「そうかな、私はあの子だったら見えると思ってたよ」
 そう言って諏訪子は昔、自分の事が見えた人間と瓜二つの少女を眺めながら悲しそうに笑う。
 そんな諏訪子の頭にそっと手をおき、強く頭を撫でる神奈子。
「きっとあの子なら私が認める、現人神になれるだろうな」
「当り前よ」
 そう言って神奈子の手をはらう諏訪子だったがその顔は何処となく嬉しそうだった。
「あの子は、私と鈴の子孫よ」
「何でお前の子孫なんだ?」
 そこで神奈子は不思議そうな顔をして諏訪子を見る。
「あら、だって私は鈴と融合して『守矢』になったのだから当たり前でしょ」
 釈然としなかったが神奈子は鼻で笑う。
「そっか、それならお前の子孫って言っても良いかもな」
「そうでよ」
 そう言って誇らしげに笑う諏訪子の目から一滴の涙がこぼれ落ちた。





以上、完結



最終的には『諏訪子の話』と言うよりは『守矢神社の話』になっていた様な・・・まぁそこは気にしないでおこう。
今回の話ではどう『早苗を諏訪子の子孫』にするかと言う所が難しい所でした。
そこでオリジナルキャラである「東風谷 鈴」を登場させたんですよ。
最初は身ごもっていた鈴が村人によって生贄になり、狂乱して村人を『ミシャグジ様』の祟りで殺すが神奈子が力を使い子供だけを救出して諏訪子の怒りを抑えようと思ったのですが上手く話が出来ずにやめました。

まぁ最後の方はやっつけだったかも?
って思ったんですがこのくらいが今回は良いのかなって思いそのまま完結に持って行きました。
最後まで読んで下さった方、どうでしたか?
面白かったですか?


さてと次回はどんなシナリオを作ろうかな。
オリジナルにしようか、それとも妖々夢のキャラを題材に話を
作ろうかな♪
それでは皆さんまた次回作で、ご機嫌よ~
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theme : 東方プロジェクト
genre : ゲーム

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Author:会計 キリュウ
会計 キリュウ ・・・絵描き&コスプレーヤー&売り子
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   そのために描きまくれ!!!!
   イベントは東方関係出まくってます^^ 

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